売却できないかも?売却を考えている葬儀社社長へ

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更新日
執筆者赤荻 透
コラムテーマ採用・育成
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「将来的には売ることも考えているんですよね」
そんなことを考えられている葬儀社の社長もいらっしゃるかと思います。


近年の大手の出店攻勢や他葬儀社の売却話に加え、
総務省の人口動態速報によれば、2026年1月の死亡数は昨年対比で-15%と大幅に減少しており、市場的にも逆風が吹き始めてきました。
それによって直近の売上件数はマイナスに転じることが多く、今年は決算書上でかなり苦戦
を強いられている葬儀社が多くなっているのではないのでしょうか。


そのため今後も続くとなると精神的にもつらい状況であることから「自社売却」を考える経営者もいらっしゃるかと思います。


しかし、ある買い手企業にインタビューすると売却すら難しい可能性が浮上していることがわかりました。
今回のコラムではなぜ売却が難しいかもしれないのか?ということと、では一体どうしたらいいのか?についてお伝えします。

地方の葬儀社は買うメリットがない:買い手企業インタビュー

今回の主題のターゲットは人口3万人~8万人程度の地方となります。
車で30分程度のところに、例えば政令指定都市や人口10万人以上のような人口が多い街がある葬儀社は対象外となりますので、ご興味がなければそっと閉じてください。

では一体なぜこの人口3万人~8万人程度の地方の葬儀社が売却するのが難しい可能性があるのでしょうか?

それは「今後の成長性が見通せないから」という1点だけになります。
買い手企業が葬儀社を買う場合は、今後の成長性を含めて買収という投資を行います。
しかし葬儀社としてみたときに、周辺に人口が多い街がないということは事業の成長性が見通せないということです。出店する場所が無いという結論になります。


「いやいや、5万人とかの市町村は近くにあるから出店できますよ」という話も聞こえてくるかもしれませんが、買い手企業からすると10年に近い成長性がなければ買いづらいというのが私が聞いたインタビューから見えてきた実態です。


そのため、単年や数年での成長は魅力的ではなく、建物投資という意味でも人口が多いエリアに同じ金額で建物を建てたほうが投資対効果がよくなります。つまり人口が多いエリアに投資したほうが効果的なのでわざわざ人口の少ない地域の葬儀社を買う必要がないのです。

地域の葬儀社はどのように今後を考えるべきか?

前述した理由から、地域の葬儀社の売却は非常に難しい状況になっています。
では一体どのようにしていくべきなのでしょうか?


答えは「地域連合の結成」です。


「地域連合」とは他の同じ人口程度の市町村の葬儀社とタッグを組み、長期的に協力し合いながら、場合によっては買収をしながら成長していくことが求められます。

例えば、そういった市町村で今後問題になってくるのは「寝台」「生花」「人財」などが上げられます。


働き手市場の中で、当直業務は採用においてかなり致命的です。同じ給与でも当直業務があることによって辞退があったり、そもそも応募すらない会社になってしまう可能性がありま
す。

「地域連合」では、他の地域の葬儀社と共同で搬送会社を立ち上げたりすることで複数の葬儀社の悩みを解決していきます。しかし一般的には葬儀社が寝台会社を立ち上げたところで、他社葬儀社へ寝台を外注することはかなりリスクとして捉えられます。
そのためそれでも一緒に進められる強力な相互関係を持った「地域連合」を作っていく必要があるのです。


同じく「生花」も、生花店側が後継問題で廃業してしまう可能性もあります。するとその地域において生花の発注先がなくなってしまうのです。それは祭壇が作れなくなるということ
意味します。


事前に「1年後に廃業します」とか伝えてくれれば良いのですが、経営上そんなことはほとんどありえません。そう伝えてくれたところに最後まで発注し続けるところはないでしょう
し、すると生花店の売上が下がっていくことは簡単に予想できます。


つまり事前に告知されることなくある日急に廃業しますと言われる可能性があるのです。
そういった仕入れや外注が今後、葬儀社の事業上のリスクとして上がってくるのは確実です。


その対策を行っていくために、今から「地域連合」をいかに作っていくのかが重要になるのです。

地域連合できる葬儀社になるために

そのためには資本が必要となります。会社を立ち上げるにも、地域の葬儀社を救い供養文化を継承していくためにも、資本が必要となります。


和歌山県田辺市のセレモニーホールなかたでは、そういった中期的な状況を見据え、今PL改善に乗り出しています。


人口5万人程度の市でありながら、直近で言えば売上110%増、営業利益率20%超えと、地域の葬儀社としても非常に秀逸な結果を出されております。
また市と協力しながらお一人様問題の解消に努めたり、樹木葬や海洋散骨を通じてお墓問題を解決されていたり、地域課題の解消と売上向上を連動させた取り組みに力を入れられてお
ります。


一体なんのためにというと、先程の「地域連合」を作り、永続企業として生き残っていくためです。そのために地域課題をクリアしながら収益をあげているということでした。
今回はそのセレモニーホールなかたの代表取締役中田真寛氏をゲスト講師に迎え、地域の葬儀社の生き残り戦略の事例についてお話しいただきます。


周囲に人口10万人以上の都市がない葬儀社の社長様には、ぜひ一度お話を聞いていただき今後の自社の経営目標についての見直す機会としていただければと思います。

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執筆者 : 赤荻 透

北は青森から南は福岡までの葬儀社ご支援実績。特に東北や関東から中部エリアのご支援先が多く、ご支援先の規模は年間施行件数60件の葬儀社から1200件の葬儀社まで。 ご支援は、他社事例をご提案させていただきながら会議にて行うことを決定。実行するために業務内容や優先業務を整理し、スタッフのご意見もいただきながら進めていくスタイル。小さな成功体験を積み重ねながら、自発的に営業を行えるような組織づくりに定評がある。