執筆者:船井総合研究所 今野清佳
近年、業務効率化を目的に顧客管理システムを導入する葬儀社が増えています。
しかし、単に顧客管理システムを導入しただけでは、現場から「これまで通り紙に書いた方が楽」 「なぜ入力の手間を増やすのか」といった不満の声が上がり、なかなか社内に浸透せず、結局元のアナログなやり方に戻ってしまうケースも少なくありません。デジタル化においてスピード感は重要ですが、段階を踏んで着実に進めていくことも同様に大切です。
今回は、確実なデジタル化を実現するための「業務棚卸」と、その道標となる『DXジャーニーマップ』の策定について、成功のポイントをご紹介します。
現状の業務を見直す「業務棚卸」
デジタル化におけるよくある失敗原因は、「システム提供者が葬祭業特有の業務を把握しておらず、現場の業務フローに合わないツールになってしまう」ことです。
受注業務のみをデジタル化してしまい、施行情報などの管理が別になり、かえって現場が煩雑になるケースも少なくありません。
これらを防ぐために、まずは現状の業務を見直す必要があります。各部署で現在行われている業務フローや利用ツールを一つひとつ洗い出し、属人的になっている作業を可視化した上で、単に今の業務をそのままシステムに乗せるのではなく、デジタルを前提とした新しい体制へと業務フロー自体を抜本的に見直すことが重要です。
現状の業務を見直すことで、誰がどのタイミングでどのような情報を必要としているかが明確になります。
この「業務棚卸」を通じた現状把握とあるべき姿の再定義こそが、現場に定着し、本当に役立つシステムを構築するための重要な基盤となります。
DXジャーニーマップをもとに行うデジタル化
業務棚卸でフローを見直した後は、その新たな業務プロセスをどのようにデジタルツールで実現していくかを示す 『DXジャーニーマップ』を作成することで、業務のデジタル化を見える化することができます。
「DXジャーニーマップ」とは、搬送、受注、打ち合わせ、施行、アフター、そして入金管理などの会計業務に至るまでの一連の流れにおいて、関連する部門とKPI、そして各デジタルツールの連携を可視化した設計図です。
このマップを作成し、最適な業務フローに合わせたデジタル化を実施することで、新体制で必要な情報共有の時間削減や、引継ぎ情報の標準化につなげることができます。
さらに、単なる業務効率化だけでなく葬儀社として追っていくべき数値もデジタル化によって可視化できるため、オプション商品の販売傾向や店舗別の実績といった、これまで把握しきれなかった数値の分析が可能となり、データに基づいた施策改善にもつなげることができます。
社内DX化を進めるために
いかがでしたでしょうか。
単なるデジタルツールの導入ではなく、現状の業務棚卸から始まり、DXジャーニーマップをもとに行う「業務効率化」と段階を踏むことで、デジタル化を失敗せずに進めることができます。
・システム導入を迷っている
・システム導入、AI活用はしているがなかなか上手に使えていない
上記当てはまる葬儀社様は、まず現状の業務内容を見直してみてはいかがでしょうか。
そこから、見えてくる課題と適したデジタルツールを見つけることができます。
弊社では、DX化や経営に関する無料経営相談を受け付けております。
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