
葬儀社のイベント集客に効く 「お寺でのイベント開催」
執筆者:船井総合研究所 吉田 竹宏
自社で終活セミナーを開催しても、「人が集まらない」 「『勉強になった』で帰られてしまう」と悩む葬儀社様は少なくありません。
しかし、ある関東地方の葬儀社は「寺院」と提携し、お寺の本堂で「お葬式講座」を開催することで、参加者の3割以上(約30名中10組以上)を事前相談へと誘導する大きな成果を上げています。
今回は高い確率で事前相談へ繋げるための、具体的な設計について解説します。
寺院 「共催」の行事として「檀家」に直接アプローチする
自社のチラシやWeb広告だけでは、どうしてもアプローチできる層に限界があります。
一方、この講座を寺院共催の行事として開催することで、そのお寺の檀家の皆様へ直接案内を届けることができます。
実際の事例では、寺院から檀家や樹木葬購入者に向けて約1,000通の案内DMを発送し、約30名の集客につながりました。
葬儀社から届く販促物には身構えてしまう方でも、お寺からの案内であれば、目を通してもらいやすくなります。
そのため、普段は自社のチラシや広告を見ない方にも講座へ参加していただき、自社の存在や取り組みを知ってもらうことができます。
寺院が持つ信頼を生かすことで、これまで接点を持てなかった層にも、効率よくアプローチできる点が大きなメリットです。
「お墓のご縁」を活かして良質な見込み客を呼び込む
この事例で集客につながった大きな要因の一つが、従来の檀家様だけでなく、樹木葬を購入された方にも案内を送ったことです。
ある樹木葬霊園の調査では、オープン時の購入者の約80%が生前購入だったというデータがあります。
つまり、新たにお墓を購入された方の中には、終活への関心が高く、葬儀についても早めに準備を始めやすい方が一定数いるということです。
樹木葬を運営する寺院と講座を共催することで、お墓の契約をきっかけにつながった方にも参加を促し、自社の存在や取り組みを知ってもらうことができます。
さらに「お墓がこのお寺にあるなら、お寺の事情をよく理解し、住職からも信頼されている葬儀社に相談するのが安心」と感じてもらうことで、他社に流れる前に自社との関係を築くことができます。
供養への「関心が高い方」が集まるからこそ、事前相談へ繋がる
お寺と連携した集客の強みは、単に人数を集めやすいことだけではありません。
参加される方の多くが、お葬式や供養、終活に対して高い関心を持っている点にも大きな特徴があります。
自社単独のセミナーでは、「なんとなく参加してみた」という方が含まれることもあります。
一方、お寺からの案内をきっかけに参加される方は、すでにそのお寺とご縁があり、ご自身やご家族の今後について真剣に考えているケースが少なくありません。
そのため、講座を通じて不安や疑問が解消され、葬儀社への安心感が高まった終盤のタイミングで事前相談をご案内することで、
「いざというときに困らないよう、今のうちに具体的な段取りを決めておこう」と、
自然に次の行動へ進んでいただくことができます。
実際、この事例では約30名の参加者のうち、10組以上がそのまま事前相談へ進み、3割を超える高い相談転換率につながりました。
セミナーやイベントは、必ずしも自社だけで一から集客する必要はありません。
寺院という信頼性の高い場と、お寺が持つ檀家や樹木葬購入者とのつながりを生かすことで、これまで接点を持てなかった方にも効率よくアプローチできます。
今後、安定して集客していくための施策として、関係の深い寺院との連携イベントをご参考にしていただければと思います。






